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天然コケッコー


ーもうすぐ消えてなくなるかもしれんと思やあ、
  ささいなことが急に輝いて見えてきてしまう。ー



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☆cast--------------------------------------
夏帆
岡田 将生
夏川 結衣
佐藤 浩市

☆crew------------------------------------
監督:山下 敦弘
脚本:渡辺 あや





☆ストーリー------------------------------------

 山間の分校。小学校と中学校は同じ校舎の中にあり、全校生徒はたったの6人!右田そよ(夏帆)は唯一の中学二年生。初夏のある日、東京から転校生・大沢広海( 岡田 将生)がやってきた。期待に胸を膨らませるそよは仲良くなろうとするのだが、ついつい冷たい態度をとってしまう。海水浴、神社の境内で初めてのキス…、そして春が来て、みんな1学年進級した。楽しみにしていた修学旅行は東京。広海が育った街を始めて見ることが出来て喜ぶそよだった…。

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☆感想----------------------------------------

 くらもちふさこの大人気コミックを、「ジョゼと虎と魚たち」を手がけた渡辺あやが脚色。「リンダ リンダ リンダ」や「リアリズムの宿」で知られる山下敦弘監督が自然豊かな田舎を舞台に、そこに住む人々と子ども達の成長を描いた、どこか懐かしく、とても温かい物語。

 何もない田舎の分校に、東京からの転校生・大沢がやってきた。都会的な標準語を話すイケメンさんな彼に、学校のみんなは大騒ぎ。しかしそんな中、主人公のそよだけは彼のどこかクールな雰囲気にとっつきにくさを感じていた。いつも気にしてるのに、本人を目の前にするとなぜか素直になれない。そんなそよの姿を見ていると、初めて恋した時のあの妙にソワソワした気分を思い出してしまう。

 カレンダーのように移り行く季節の中で、次第に距離を近づけてゆくそよと大沢。これといってドラマチックな演出があるワケではないのだが、思春期を迎えた子どもたちの微妙な心の動きや、何気ない日常を切り取ったような風景の数々に、思わず自分が過ごした「あの頃」の記憶が甦り、自然と物語の中に引き込まれていってしまう。
 
「もうすぐ消えてなくなるかもしれんと思やあ、ささいなことが急に輝いて見えてきてしまう。」

 全てが永遠に思えた子ども時代。それまで失う事を知らなかったそよだったが、大沢から東京の高校へ進学すると打ち明けられたことで、時の儚さや無情さを知ることになる。それは、なにげない日常の美しさや、大切さを身に染みて感じさせるきっかけになったと同時に、そよにとっては大人になる為の第一歩だったのかもしれない。

 主人公のそよを演じた夏帆も、他の子どもたちも、本当にその土地で育ったかのような自然で屈託のない田舎の子どもたちを好演。そんな彼らを見守る周りの大人たちも、みんな愛すべきキャラクターばかり。
 
 初めての恋や、初めてのキス。みんなと過ごした楽しい時間。二度と戻れないと分かっているから、とてもせつなくて、あまりにやさしくて、思わず涙が溢れてしまう。そんなキラキラした瞬間がたくさん詰まった思い出のアルバムのような作品を観て、あなたも自分自身の「あの頃」にタイムスリップをしてみては?


♪ pick up song ♪--------------------------------------------------------------------------

e0110110_2374386.jpg言葉はさんかく こころは四角(初回限定盤)(DVD付)
言葉はさんかく こころは四角 / くるり
 映画の雰囲気にぴったりの牧歌的なこの曲はエンディングで使用されている。全体の音楽もレイハラカミが担当していて、耳に心に優しい音ばかり。

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by mi-ai-you-me | 2007-08-08 23:10 | タ行

恋とスフレと娘とわたし


ー恋愛、結婚、子育てーフルコースを終えた私に、
           極上のデザートが待っていた。ー



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☆cast--------------------------------------
ダイアン・キートン
マンディ・ムーア
ガブリエル・マクト
スティーヴン・コリンズ

☆crew------------------------------------
監督:マイケル・レーマン






☆ストーリー------------------------------------

 ロサンジェルスでスウィーツショップ経営するダフネ(ダイアン・キートン)は若くして夫と死別してから、3人の娘を育て上げた。ダフネにとって娘たちのしあわせな結婚だけが唯一の夢。姉2人は無事結婚し、あとは末娘ミリー(マンディ・ムーア)を行く末を案じるばかり。人気ケータリングショップでシェフとして働きながら、なかなか彼氏に恵まれないミリーを心配し、ダフネは内緒で花婿募集の広告を出すことに。たくさんの候補者の中から彼女のお眼鏡に叶ったのは、建築家の男性。偶然を装ってミリーに近づけ、二人をくっ付けることに成功したのもつかの間、ミリーはやはり偶然出会った子持ちのミュージシャンにも惹かれ始める。2人の男性と同時進行で付き合うことにしたミリーの恋の行方はいかに?そんな中、もうチャンスはないと思っていたダフネにも恋の予感が・・・。

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☆感想----------------------------------------

 大御所の域にありながら、年をとっても相変わらずチャーミングなダイアン・キートン。その彼女が、全米のアイドルでもあるマンディ・ムーアと親子を演じた今作品は、ちょっぴり赤裸々なラブコメディー。

 原題の「Because I said so」というのは、娘たちに対するダフネの口癖。ニュアンス的には、「私が言うんだから、絶対よ!」といった感じで、その言葉からは彼女の過保護っぷりがうかがえる。とは言え、自分の娘の恋人を自ら品定めする母親って一体・・・。日本でも親が子どもにお見合いを勧める話はよくあるけれど、ここまでされると、正直ウザイとしか言いようがない。でも、自分が苦労をしてきたからこそ、娘たちには幸せになって欲しいという母親の気持は、女性として分からないでもなく、反発しながらも期待に応えようと、、母親がお膳立てした相手と付き合ってしまうミリーの気持ちもなんとなく理解できるものがあった。

 女性ウケしそうな邦題のせいもあってか、単純にハートウォーミングな母娘モノかと思いきや、その内容は、結構過激。娘たちのあけっぴろげすぎる男性経験や、母親の恋の話など、日本の親子関係では考えられないくらいの本音トークが炸裂。

 自分の人生にどこか満たされない気持ちを抱き、娘に理想を押し付けていたダフネが、女性としての幸せをもう一度知る事ができた時、ミリーにとっての幸せもまた何であるかを知ることとなる。誰かを幸せにしたいのなら、まずは自分から。この物語には、そんな人生をハッピーにするヒントがたくさん隠れている。

 ミリーを演じたマンディ・ムーアは、歌も演技も実力派の優等生アイドル。ちょっとイモっぽいルックスではあるのだけど、girl next door的なその印象とはじけるような笑顔がなんともチャーミングで、恋に不器用な等身大の女性を好演。

 正直、どこまでもハイテンションな母と娘の言葉の応戦には、ちょっとだけうんざりさせられるのも確かだけど、今流行の塩味スウィーツのように、sweet&saltyなこれまでにないテイストのラブコメディーを、ぜひぜひお試しあれ。


♪ pick up song ♪--------------------------------------------------------------------------

e0110110_2254026.jpgBecause I Said So
Black Horse And The Cherry Tree / KT Tunstall
  全米で大ヒットしたデビューアルバムにも収録されている KT Tunstallのこの曲は、劇中で使用されている。他にもサントラには、ポップな曲が満載。ちなみに、サントラには収録されていないが、予告編で流れていて印象的な曲は、Natasha Bedingfield の Unwritten 。

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by mi-ai-you-me | 2007-08-02 22:57 | カ行