カテゴリ:サ行( 6 )

ソーシャル・ネットワーク

ー天才 裏切り者 危ない奴 億万長者ー


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☆cast--------------------------------------
ジェシー・アイゼンバーグ
アンドリュー・ガーフィールド
ジャスティン・ティンバーレイク

☆crew------------------------------------
監督: デヴィッド・フィンチャー
原作: ベン・メズリック
脚本: アーロン・ソーキン



☆ストーリー------------------------------------

2003年、ハーバード大学の学生マーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)は、学内で友人を増やすためのサイトを親友のエドゥアルド・サヴェリン(アンドリュー・ガーフィールド)と共に立ち上げる。サイトは瞬く間に学生たちの間に広がり、ナップスター創設者ショーン・パーカー(ジャスティン・ティンバーレイク)との出会いを経て、社会現象を巻き起こすほど巨大に成長していくが……。

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☆感想----------------------------------------

 2010年には全世界で会員数がなんと5億人を突破したSNSの「Facebook」。その誕生とそこに関わった人々の人間模様を、創設者マーク・ザッカーバーグを中心に実話をベースに描かれた青春群像劇。
 
 監督は、「セブン」や「ファイト・クラブ」など次々と話題作を世に送り出すデヴィット・フィンチャー。主人公のザッカーバーグを演じるのは、「イカとクジラ」のジェシーアイゼンバーグ。その脇を新スパイダーマン役が次回作に決定しているアンドリュー・ガーフィールド、ミュージシャンのジャスティン・ティンバレークたちが固めている。
 
 海外では「Facebookやってる?」が挨拶がわりと言っても過言ではないくらい、現代のコミュニケーションの手段として広く世の中に知れわたっているSNS「Facebook」。このサイトを作り出したマーク・ザッカーバーグは、当時まだハーバード大学在学中の学生なのだけど、正直人好かれするような人物とはほど遠く、えらく利己的で、デリカシーがない。振られた彼女への腹いせをつらつらとblogに綴ったり、学内の女子の容姿を競わせるサイトを立ち上げたり、、、そんな彼が一体なぜそれほどの影響力を人々に与え、巨万の富を築くことができたのか?

 ことの発端は、学内で「ハーバード・コネクション」なるサイトを立ち上げていた双子のウィンクルフォス兄弟がザッカーバーグを自分たちの事業に誘ったことなのだけど、ザッカーバーグはそのサイトをベースに親友のエドゥアルドとちょっとしたアイデアを加え、自身たちで現在のFacebookの前身を作り上げてしまう。

 やがて起こる盗作騒動や、度重なる訴訟。さらにサイトを大きくする為に率いれたナップスター開発者ショーン・パーカーによって生じる、親友エドゥアルドとの亀裂。
 
 ザッカーバーグの主観は一切入っていないので、彼が何を思い、どうやってここまで成功したのか、その答えは彼にしか分からない。。。ただ思ったのは、それが才能であれ、策略であれ、そして純粋に追い求めたことでも、流された結果でも、何かの頂点に立たされた人間は案外孤独なんじゃないかってこと。たくさんのブレーンに囲まれながらも、本当につながりたい人がその中に何人いるんだろう。。。

 ラストシーンで、静寂の中いつまでも更新ボタンをクリックし続ける主人公の姿に、同じようにFacebook、mixi、Twitterと誰とでも簡単につながれて、世界中に何万人とのコネクションが築ける今の世の中でも、本当に心通わせたい人とはリアルにつながれないもどかしさを感じてる人たちの姿を重ね合わせてしまったのは、きっと私だけではないんだろうな。。。

♪ pick up song ♪--------------------------------------------------------------------------

e0110110_2313892.jpgDream on
creep / cala & Kolacny Brothers
 予告編で流れているのは、redioheadの名曲を女性コーラースグループが歌い上げたもの。劇中の音楽は、ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーが手がけており、こちらも必聴。

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by mi-ai-you-me | 2011-02-15 14:57 | サ行

サイドカーに犬


ーあの夏、ヨーコさんが教えてくれたこと。
   コーラと清志郎と 思い切り笑うこと。ー



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☆cast--------------------------------------
竹内 結子
古田 新太
松本 花奈
谷山 毅
ミムラ
鈴木 砂羽
 
☆crew------------------------------------
監督:根岸 吉太郎
原作:長嶋 有



☆ストーリー------------------------------------

 不動産会社に勤務する薫(ミムラ)。彼女は久々に弟に会い、披露宴の招待状をもらう。両親が離婚したことで離れて暮らしていた姉弟。彼女が思い出すのは、その離婚の直前、20年前の夏の日の出来事だった。その時、薫(松本 花奈)は小学校4年生。夏休みが始まる前日に母親(鈴木 砂羽)は突然家を出て行き、父親(古田 新太)と弟との暮らしの中にある女性がやって来る。
その女性の名前はヨーコさん(竹内 結子)。彼女は父親に頼まれ、薫たちの食事の面倒などをみるためにやって来たのだった。タバコはスパスパ吸うし、つっけんどんとしてて、強いヨーコさんは麦チョコを山ほど買ってくれたことで、薫と弟に強烈な印象を与える。そんなヨーコさんに薫は興味を抱き、自然と引き寄せられていく。


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☆感想----------------------------------------
 
 直木賞作家・長嶋有のデビュー作を、「雪に願うこと」で各映画賞を総ナメにした根岸吉太郎が映画化。
 
 20年前、小学4年生だった薫の夏休みは、母の家出という衝撃的な出来事で幕を開けた。その代わりに家にやって来たのは、ヨーコさんという豪快で自由奔放な女性。彼女の出現によって、ちょっぴり刺激的で、忘れることのできない夏の日が始まろうとしていた・・・。
 
 コーラは歯が溶けるから飲んじゃダメ。おやつの麦チョコは少しだけ。そんな言いつけをきちんと守る薫にとって、大人(特に母親)とはいつでも正しい方向へと導いてくれる存在だったに違いない。だからこそ、ヨーコという豪快で型破りな女性が現れた時、それまで出会ったことのないタイプの大人の彼女に興味を持ち、戸惑いながらも自然と惹き付けられていったのだろう。そんな薫に対して、いつでも対等な立場で接し、彼女の思慮深さに「尊敬する。」とまで言ってしまうヨーコ。サバサバしていて芯が強いのに、決して自分の考えは押し付けない。彼女の凛とした生き方に、自分もこうありたいと思う女性もきっと多いのでは?
 
 竹内結子がこれまで演じたキャラクターとはちょっと違った激しくも弱い魅力的な女性を好演。子供時代の薫を演じた松本花奈ちゃんが時より見せる戸惑いやはにかんだ表情は、子供の頃、初めて大人の世界を垣間見たあの時のなんともいえない感覚を思い出させてくれる。
 
 「嫌いなものは好きになれるのに、好きなものを嫌いになるのは難しい。」

 どんなに自由で、どんなに強いヨーコでも、人の気持ちまで自由にはできない。それでも、その場所が自分を必要としていないのならば、前へ前へと自転車を走らせていく彼女の姿に、大人になった薫同様、観ている自分もちょっぴり勇気づけられてしまう。せつなくも爽やかで、今の季節にぴったりな作品。


♪ pick up song ♪--------------------------------------------------------------------------

e0110110_0153346.jpgMy Generation/Understand
Understand /YUI
 映画の内容や、景色ともぴったりで、エンドロールに流れるこの曲は、この映画の為に書き下ろされたYUIのアコースティックナンバー。


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by mi-ai-you-me | 2007-07-02 00:21 | サ行

しゃべれども しゃべれども


ーみんな、何とかしたいって思ってる
    今のままじゃ、だめだからー



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☆cast--------------------------------------
国分 太一
香里奈
森永 悠希
松重 豊
八千草 薫
伊東 四郎

☆crew------------------------------------
監督:平山 秀幸
原作:佐藤 多佳子



☆ストーリー------------------------------------

 古典を愛する二つ目の落語家・今昔亭三つ葉(国分 太一)。思うように腕も上がらず、悩んでいる彼のもとに「落語を、話し方を習いたい」とひょんな事から3人の変り者たちが集まって来る。
 すこぶる無愛想で口下手な美人・十河 五月(香里奈)、勝ち気なためにクラスになじめない関西弁少年・村林 優(森永 悠希)、そして、口下手が災いして野球解説の仕事も失いそうなイカつい形相の元プロ野球選手・湯河原 太一(重松 豊)。
 なかなか落後を覚えない。そんな彼らをまとめなくてはならない三つ葉にも恋と仕事の迷いがあって・・・。

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☆感想----------------------------------------

  佐藤 多佳子のベストセラーを、「愛を乞う人」で日本アカデミー賞はじめ、数々の映画祭を総なめした平山 秀幸が映画化。東京の下町を舞台に、しゃべりのプロだが、一向に腕の上がらない落語家と、しゃべる事が苦手な生徒達の心の交流を描いたヒューマンドラマ。 
 
 美人だが無愛想な十河、前向きだけどその性格と関西弁のせいでクラスで浮いてしまっている少年・村林、いかつい形相と口べたが災いして解説者としての評価が最悪の元野球選手・湯河原。この3人の生徒達を通して、一番簡単はずの「言葉」をツールにしたコミュニケ−ションが上手く図れない人々の心の葛藤や、もどかしさがうまく描かれていた。それは、しゃべることを仕事としている三つ葉にとっても同じことで、生徒達に落語を教えることで、彼自身もまた相手に伝わる言葉とはどんなものなのかを学んで行く。
 
 自らのコンプレックスを受け入れ、勇気を出して一歩踏み出そうとする人々。粋なセリフと情緒溢れる風景と共に、彼らが懸命に変ろうとする姿が写し出され、最後には何とも言えない爽快感を味わう事ができる。
 
 これがデビュー作となった、関西少年・村林役の森永 悠希くんがとにかく可愛く、他の役者が食われっぱなしだった。三つ葉の師匠を演じた伊東 四郎や、祖母役の八千草 薫が、いかにも下町気質な粋できっぷのいい人々を好演。
 
 どこにでもいる普通の人々を通し、気持ちを伝えることの大切さを教えてくれる作品。
 

♪ pick up song ♪--------------------------------------------------------------------------

e0110110_205837.jpg「しゃべれども しゃべれども」オリジナルサウンドトラック
明日天気になぁれ / ゆず
 ラストで流れるのは、映画の雰囲気にもぴったりなゆずによる一曲。



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by mi-ai-you-me | 2007-06-09 04:28 | サ行

主人公は僕だった


ー男は悩んでいた。自分だけに聴こえる、作家の声に。ー


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☆cast--------------------------------------
ウィル・フェレル
エマ・トンプソン
ダスティン・ホフマン
クイーン・ラティファ
マギー・ギレンホール

☆crew------------------------------------
監督:マーク・フォースター
脚本:ザック・ヘルム




☆ストーリー------------------------------------
 
 国税局に勤めるハロルド・クリック(ウィル・フェレル)は、毎朝同じ時間に目覚め、同じ回数歯を磨き、同じ歩数でバス停まで行き、会計監査官の仕事をこなして、毎晩同じ時間に眠る。そんな几帳面すぎる毎日を送っていたハロルドに、ある朝突然、彼の行動を性格に描写する女性のナレーションが聞こえてくる。声の主は、悲劇作家のカレン・アイフル(エマ・トンプソン)。10年の沈黙を破る最高傑作の完成を目の前にした彼女が、ラストでいかにして死なせようかを悩んでいる主人公こそ、ハロルドだったのだ。なんとか自分の物語を変えようと生活を変え始めるハロルド。パン屋で働く魅力的な女性アナ(マギー・ギレンホール)に恋をしたり、子供の頃に夢だったギターを弾きはじめたりするうちに、愛すべき姿に変わり始めた彼の人生を、ハロルドは守ることができるのだろうか?

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☆感想----------------------------------------

 「チョコレート」や「ネバーランド」のマーク・フォスターがメガホンを取り、ここ最近出演作が立て続けにヒットを飛ばしているコメディ俳優ウィル・フェレルが主演するこれまでにないひねりの利いたヒューマン・コメディー。
 
 平凡に思えた自分の人生が、ある日突然終わってしまうと宣言されたハロルド。しかも、その筋書きを書いているのは、なんと実在する悲劇作家だった!ユニークなストーリー展開もさることながら、出演している俳優たちの淡々としながらも、どこかおかしい演技が何とも言えず、気が付くとクスっと笑ってしまう。
 
 生きている以上、人には逃れられない運命がある。たとえば、生まれた場所、人種、時代。でも、そこから先は、ほんの少しの勇気と、変えようと思う意思さえあれば、いくらでも道は開けていくもの。死を宣言され、それから逃れる為に奮闘し、人生を謳歌し始めるハロルドがやがて迎えることになる結末を知れば、自分の人生の筋書きを決めるのは、神様でも小説家でもなく、自分以外の何者でもないということに気づくことができるだろう。それと同時に、この物語は人は生きてること自体がすでにドラマだということを教えてくれる。劇的な何かが起こらなくても、日々起こる小さな出来事全てにはちゃんと意味があり、それを感じ取ることができれば、毎日は十分にドラマチックなのだ。それに気づいた時こそ、人生において自分こそが紛れもない主人公だと思えるようになるのではないだろうか。
 
 個人的に苦手だったウィル・フェレルが、今回はあまりアクの強くない抑えた演技で愛すべき平凡男ハロルドを好演。相手役のマギー・ギレンホールは、「こうあるべき」ではなく「こうありたい」と思う生き方をしている女性を演じていて、とてもカッコイイ!シリアスだけど、どこか笑えて、最後にホロっとさせられるとてもステキな作品。

 毎日がなんとなく同じ事の繰り返しに感じてしまっているような時は、ぜひこの作品で気持ちをリフレッシュしてみて!


♪ pick up song ♪--------------------------------------------------------------------------

e0110110_0131361.jpgStranger Than Fiction
The Book I Write / Spoon
 SpoonのBritt Danielがこの映画のために書き下ろした最新曲。全体的にも心地良いポップサウンドがてんこもりで、ソフィア・コッポラ作品などのサントラが好きなら、ぜひオススメ!

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by mi-ai-you-me | 2007-06-07 00:19 | サ行

そのときは彼によろしく


ー残されたわずかな時間。その一言を彼に伝えたかった。ー


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☆cast--------------------------------------
長澤 まさみ
山田 孝之
塚本 高史
国仲 涼子
北川 景子

☆crew------------------------------------
監督:平川 雄一朗
原作:市川 拓司




☆ストーリー------------------------------------

 幼なじみと誓い合った夢だったアクアプランツの店「トラッシュ」を開店した遠山智史(山田孝之)。そんなある日、店に突然トップモデルの森川鈴音(長澤まさみ)がやってくる。とまどう智史だったが、鈴音との奇妙な共同生活を始めることになる。なぜか鈴音には、懐かしさのようなものを感じていた。
 それもそのはず、実は鈴音は離ればなれになっていた幼なじみの滝川花梨その人だったのだ。遅ればせながらの再会を喜びあう智史と花梨。ところが、二人にはもう一人幼い日の親友がいた。画家になると約束をしていた五十嵐佑司(塚本高史)。
 動き出した運命は13年前の三角のプリズムを再び回し始める。音信不通だった佑司の居場所が判明し、会いにいく二人だったが、再会した佑司は、事故に遭い昏睡状態だった。
 そして、時を同じくして明らかになっていく花梨の秘密。彼女に残された時間はあとわずかだった・・・。

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☆感想----------------------------------------

 「いま、会いにゆきます」が大ベストセラーとなった市川 拓司原作によるファンタジックラブストーリーの映画化。
 
 幼い頃にお互いの夢を語り合い、共に支え合いながら毎日を過ごした智史と花梨と佑司。智史の引っ越しによって離ればなれになってから13年後、彼らは運命的な再会を果たす。子供の頃に交わした約束から生まれる奇跡のような物語を原作のノスタルジックな持ち味を活かしつつも、新たなエピソードや設定を織り交ぜながら、映画としてもオリジナルな作品に仕上げられている感動作。
 
 全編を通して光の使い方がきれいで、この物語が持つやさしい空気感が映像からも伝わってくる。水辺や夕焼け時の印象的なシーン、花梨がいつも身につけているプリズムのネックレスなどの小物が効果的に使われているところからも、監督のこだわりがうかがえてくる。
 
 ただ、原作と映画は別物と考えても、ストーリーが少し早足すぎる感がしないでもなく、ラストに近づくにつれて、泣かせようとする要素が強すぎることに、少しばかりしらけてしまうという人もいるかもしれない。それでも、映画のタイトルである「そのときは彼によろしく」の本当の意味合いがさらに強く残る演出になっている為、最後の最後には単純に感動してしまう。
 
 普段は当たり前のように感じている家族とのつながりや、友達とのつながり。それがとてもかけがえのない、強い絆によるものだということを、この映画は気づかせてくれる。
 
 「いま、会いにゆきます。」同様、ファンタジーな要素が強いので、ただただ素直な気持で観すことをオススメ。


♪ pick up song ♪--------------------------------------------------------------------------

e0110110_10891.jpgプリズム
 ラストで流れる主題歌は、平川監督演出のドラマではすっかりおなじみの柴崎コウによる1曲。他にも挿入曲をiLL(元スーパーカーのナカコー)や、高木正勝が手がけている。
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by mi-ai-you-me | 2007-05-17 01:04 | サ行

スパイダーマン3


ーもう一人の敵、それは「自分」。ー


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☆cast--------------------------------------
トビー・マグワイア
キルスティン・ダンスト
ジェームズ・フランコ
トーマス・ヘイデン・チャーチ
ブライス・ダラス・ハワード

☆crew------------------------------------
監督:サム・ライミ
原作:スタン・リー




☆ストーリー------------------------------------

ヒーローとしての活躍を認められ、NY市民から愛されるようになったスパイダーマン(トビー・マグワイア)。私生活では、MJ(キルスティン・ダンスト)との恋も好調で、ピーター・パーカーの人生は順風満帆だった。
 そんなある日、警察によって彼に衝撃の事実が告げられる。最愛の伯父ベンを殺した真犯人が他にいたというのだ。脱獄中に謎の科学実験に巻き込まれ、肉体が砂状のサンドマンと化してしまったその男=フリント・マルコ(ト−マス・ヘイデン・チャーチ)に対し、激しい怒りと復讐の念を抱き始めるピーター。そんな彼にある謎の黒い液状生命体が取り憑いてしまう。その生命体によって、スパイダーマンの衣装は黒く変化し、パワーもこれまで以上に強くなっていくのだが、同時にピーター自身の内面にもある変化が起こり始める。そんな彼の変化に戸惑い、彼への信頼感に疑問を持ち始めるMJ。順調だった二人の気持ちは少しづつすれ違っていく。
 サンドマン以外の新たな敵。そしてかつての親友で、今やスパイダーマンに対する復讐心からニュー・ゴブリンに化してしまったハリー(ジェームズ・フランコ)。様々な敵が出現する中、スパイダーマン=ピーターは何に挑み、何を決意するのか・・・。

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☆感想----------------------------------------

 言わずと知れた、ヒ−ロー「スパイダーマン」を、カルトホラーの巨匠サム・ライミが描いたシリーズ第三作品目。最新CGを駆使しながらも、どこかB級テイストが溢れるこの監督らしいテイストが、アメコミの世界観を十分に表現している。
 
 愛するMJにスパイダーマンであることがバレ、それを理解した彼女と結ばれたピーター。全てが順調に思われた中、彼の前に立ちふさがったのは、新たな敵たちと、自分自身という大きな壁。一貫して、「自分の中の悪」との葛藤が根底に描かれているこのシリーズにおいて、今作品ではスパイダーマン自身がその悪と向き合い闘うことになる。そのきっかけとなるのが、伯父を殺した真犯人であるサンドマンへ対する復讐心なのだが、やがてその復讐心が彼の内面に変化をもたらし、それによって他の人をも傷つけることにつながっていく。

 ここで描かれるのは、「憎悪」が「憎悪」を生むという状況。時代を問わず、ごく身近なところから世界情勢に至るまで、この連鎖によってもたらされる悲劇は数多い。大切なのは、それを許す真の強さを持つことではないだろうか?ラストでの登場人物それぞれの行動を観ていると、そんな事を考えさせられてしまう深みのある内容に仕上がっていた。
 
 もちろん、サム・ライミらしい直球な演出も多く、スピード感もあって、単純におもしろい。
 
 トビーとキルスティンは、すっかりおなじみな感じだけど、今回は前の2作品ではイマイチ影が薄かったジェームス・フランコが演じる、宿敵スパイダーマンと、親友ピーターとの間で苦悩するハリーの姿がとても印象深かった。
 
 シリーズものにしては、めずらしく回を増すごとにおもしろくなってきているこの作品。すでに制作が決まっている4作品目も気になるところだけど、ある意味で一段落した今作品を観ていると、ここでやめておけばいいのに、ちょっと思ってしまったりもして・・・。
 
 せっかく観るなら、劇場の大きなスクリーンでスパイダーマン気分を味わいながら楽しむことをオススメ!


♪ pick up song ♪--------------------------------------------------------------------------

e0110110_121276.jpgスパイダーマン3
Theme from Spider-Man /The Flaming Lips
 TVシリーズでもおなじみのあのテーマソングを大御所フレミング・リップスがアレンジ。サントラは、その他も豪華アーティストが多数参加。
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by mi-ai-you-me | 2007-05-02 01:22 | サ行